だいぶ前のことだけど、AIは便利な検索ツールだと思ってた。
どれだけ内容を端折った質問でも、それっぽい答えを返してくれるし、それをもって「凄い!」と感動していた自分が懐かしい。
実際、多くの人はいまだにそんな認識だと思うし、だからこそ、AIが持ってきた情報が間違えてたりして、
AIは嘘をつくからな・・・
役に立たないな・・・
なんて思ったりするんじゃないだろうか。
かくいう私もそんな風に期待を裏切られたと感じていた時期があるし、AIなんてまだまだだなと冷めた気持ちで笑っていた。
でも最近、AIに関しての自分の認識は間違えてたなと気付いたから、その内容について今回は語り尽くしたいと思う。
AIに使い出がないと思えて憤りを感じている人には、ぜひ参考にしていただけると嬉しい。
AIで失敗したこと

GoogleのGeminiさん、使い方によってはめっちゃ便利なんだけど、使い方を間違えると、ときどき間違った情報を吹き込まれる。
たとえば、象印の極め炊き NS-NH05-WZについて質問したときのこと、Geminiは上位機種の釜の厚さとセンサーとヒーターの数を並べ立てて、あたかもこのモデルのスペックであるかのように説明したんだけど、自分で調べてみると釜の厚さは全然違ったんだ。
つまり何が言いたいかというと、AIに一次情報の信ぴょう性について期待してはいけないということ。彼らは統計的に一番それっぽい回答を正解として出力するから、少しズレた答えをしても、彼らにとってはそれが間違っているかどうか分からないんだ。
だからこそ、AIを使う上で間違いが少ないのは、あなたが持っている情報を徹底的に入力して、それだけを材料に使わせることなんだ。
つまり、自分の代わりに調べ物までして情報を補ってもらうんじゃなくて、自分が渡した情報をまとめたり、自分の表現を別の言い方に変えてもらうような使い方がいいと思うんだ。
AIへの入力は誘導尋問みたい

DX業界にはAIディレクションっていう用語があるんだけど、これは、AIに対して的確な指示を与えて、彼らの能力を最大限に引き出す力のことなんだ。
具体的にどうやるかっていうところなんだけど、私がやっている方法を紹介する。
頭の中にイメージがあって、でも言葉にしきれない。そんなとき、イメージの断片をふんわりと言葉に変えて、AIに伝えていくことをするんだ。

例えば、AIにオオカミが王を倒す構図のイラストを依頼したら、上のような画像が出てきたと。
このアウトプットに対して、背景と盤面はいいコンセプトだと思ったので、追加で以下のプロンプトを投げた。
側近たちは健在の絶望的な状況下で、オオカミが王を倒す。
すると以下のようなアウトプットが得られた。

このようにするのが、断片的なイメージをAIに伝えるということだ。
イメージというのは不思議なもので、私たちの頭の中では構造として存在してて、私たちはそれについて既に理解しきっている状態なんだ。
だから、たとえ断片でも、それが特定の構造について現したものであることを、私たちは直感で認識できる。
その断片だけでも言葉にすることは、ある程度の言語化能力は必要になるけれど、あなたにそれが出来れば、AIにとってあなたが脳内でイメージしている構造を理解するヒントになるんだ。
言語化という人類の壁を易々と打ち破るAI

残念ながら、脳内のイメージを正確な言葉で表現するのは、とても高度な言語化能力を要することなんだ。
だからこそ、哲学と呼ばれる学問があるのだし、哲学とはつまり、非言語的な認識を、言語という限界のあるツールを使っていかに正確に表現するかという、賢者たちの歴史なんだ。
そして、ここが一番すごいところなんだけど、なんとAIは哲学を実践することができるんだ。
AIの構造を理解する能力は一級品で、言語化能力に関しては人間の比ではない。
私たちがイメージの断片をいくつかAIに伝えれば、AIはそれらの断片の裏にある、まだ暗闇の中に隠れている大きな構造物の形や質量を推定することができる。
そして、断片が多ければ多いほど、AIが見る構造物にかかる影の面積が小さくなって、推定は正確になっていくんだ。
そして、AIは青写真をなぞって新しい建造物を建築するのがとても上手で、具体的な言葉(各所の材質や色見)よりも、抽象的な言葉(脳内のイメージ)を与えた方が、間違い(統計的判断)の少ない答えを出してくれるんだ。
創造できるのは人間だけだから

さっきも似たようなことを言ったけれど、AIは間違えないために、統計的に正しいことを選ぼうとするんだ。
だから、何の脈絡もないような生き物みたいな発想は、AIには出来ないことなんだ。
人間は退屈するけど、AIは退屈しない。
そして、退屈できることは、私たちが生まれもって創造する存在であることの証明だと思うんだ。
退屈だから、何かを創り出したいと思う。小さな子どもはいろんなことを考えつくけど、その純粋さの中に、人間だけが持っている本質的な性質を認めることができるんだ。
AIにはない、創造性という性質を。
つまり、人間とAIは同じにはなれない存在なんだ。
同じにはなれないから、人間にできること、AIにできることを知っておくことは、これからの生活でも役に立つ。
これからの時代、AIを効率よく役に立たせられるのは、彼らに適切な役割を与えることができる人間に限られると思っている。


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